FC2ブログ
2022/01/06

2022(令和4年)1月号

03122703_(2)一月号表紙_convert_20220106164023
題字 尾上柴舟 表紙 大瀨 宏
03122704_(2)一月号裏表紙_convert_20220106164409

2022年(令和4年)1月号

真樹誌上短歌大会
真樹賞 森ひなこ / 康夫賞 森重菊江 / 年度賞 小巻由佳子・川口浩子 
真樹賞・康夫賞・年度賞受賞者競詠

研究 平洲の講話と鷹山の藩政改革-古典の小径153-    加藤定彦       
尾上柴舟のうた 250 福光譲二  岡田寿子  山本光珠  
内面客観の道をたずねて 山本康夫作品鑑賞 143      
                  大垰敦子  澤田久美子 村上山治  西本光仁                      
                  吉田ヒロミ 吉田征子  野坂昭雄  佐藤静子  
【近現代歌人の一首】〔源陽子〕近藤史郎
佳品嘆美*160〈万葉集〉〈北原白秋〉山本光珠  澤田久美子 
作品評   宮﨑孝司  月原芳子  山本光珠  滝沢韶一  大瀨 宏  高本澄江  
大越由美子 新井邦子  上田勝博  竹添田美子 弘野礼子
書評    新井邦子  岡田寿子  森ひなこ
作品抄出  豊田敬子  山本全子  金子貴佐子
再録  真樹の曙―旧号抄録 175
真樹のうたびと 山本康夫 / 村上正名
他誌抄録 123
記   令和三年掲載歌数集計表
真樹サロン短歌会記 113 弘野礼子       
    後記

ご案内 -2022年1月-
真樹サロン
   日時 1月21日(日)13時
   会場 真樹社               
   会費 500円(10時来会者は不要)
   出詠 1首を担当の新井邦子へ
   締切 1月15日


山本康夫の歌
引き潮の刻ぞこの時幻の街の井戸枠たしかに見たり
街ありし芦田川洲の原ひろら鳥の群が草に降りいて
石垣は運河のあとか小舟など入りくるが見ゆ幻なして
千軒の庶民の街を土深く覆う河原に吹く秋の風
遠き日の町の哀歓も土深く秘めてしらじらとなびく芦の穂
街家のかまどの跡か発掘の原ひとところ土の黒ずむ

             『樹の遠景』(昭和五十四年刊)──草戸千軒町跡

20首抄(2021年12月号より抄出)
                                
スマホ手に檀家へ急ぐ僧若し法衣を風にふくらませゆく         吉田ヒロミ   
姫蒲の細き葉陰に気配消しムギワラトンボしのびの脱皮         吉田 征子
ようやくに開きし花は気づかれて一つ二つともらわれてゆく       大越由美子
見えるもの見えざるもの等(ら)一堂に人とヴィルスのオリンピアードよ  大瀨  宏
秋雨の庭に倒れしコスモスを哀れむごとく白蝶の舞う          大津タカヱ 
自暴自棄に陥らんとき友の声一緒にお茶を飲みませんかと        岡田 節子
疲弊した血管の悲鳴聞きいれば樹木が水を吸い上げる音         勝地 健一
吹き寄せし花と戯るる昼下がり「おごはんごっこ」思い出さるる     金子貴佐子
どこまでもあくまでも青 純粋な秋の一日(ひとひ)が心をあらう     菅  篁子
衰えの増しゆく我ら元気だと嘘ぶくことも慣れればおかし        木村 浩子
岸壁を激しく攻めて来る波をテトラボッドが許さず砕く         廣本 貢一
何を待つ草蜉蝣か芹の花に生のこもれる薄羽ひからす          近藤 史郎
蜜蜂の巣箱の下に滑走路着陸離陸する豆機たち             髙見 俊和
空青し風もよろしと飛び立つや薄の穂絮は峡(かい)の真昼に       高本 澄江
八月のその朝八時十五分ひとりひとりにあったその刻(とき)       豊田 敬子
鼓の師母の通夜(つうや)の枕べに「当麻寺(たいまじ)」のひと節たむけたまいし 中谷美保子
かって読みしヘレン・ケラーの自叙伝が思われやまずパラリンピックに  中村カヨ子
くちなしの白き花びら黄ばみたり潔癖なるものの持続は難し       中元芙美子
煌煌(こうこう)と照る満月に畏(おそ)れあり雲のかかれば心ほぐぐる   濱本たつえ    
贈り主と同じ名つけしぬいぐるみ小さきクマのAlexandra(アレクサンドラ) 弘野 礼子


関連記事

コメント

非公開コメント