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2019/12/17

2019年(令和元年)12月号

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題字 尾上紫舟 表紙 大瀬宏
☆研究  □寛保の大水害と毛利氏 -古典の小径129― ....外村展子
□尾上柴舟のうた225          ‥‥近藤史郎 岡田寿子 山本光珠  
□内面客観の道をたずねて118      ‥‥大垰敦子 高本澄江 村上山治 宮﨑孝司
                          福光譲二 野坂昭雄 吉田ヒロミ 上田勝博
□近現代歌人の一首【蒔田さくら子】    ‥‥澤田久美子
□【異文化essay】26 banana(バナナ)   ‥‥田中淳子 
□佳品嘆美*135〈万葉集〉〈宮本君子〉  ‥‥山本光珠 森ひなこ
☆作品評

☆再録 □真樹の曙―旧号抄録150(1)(2)(3)-
     □他誌抄録98
☆記  □真樹サロン短歌会記           ...新井邦子  

ご案内 -2019年12月-
真樹サロン
日時 12月22日(日)10時~   協力
             13~15時  短歌会
   会費 500円(10時からの来会者は不要)
   出詠 1首を担当者 新井邦子まで(SMS可)
   締切 12月15日 

山本康夫の歌―2019年(令和元年)12月号
『樹の遠景』(昭和54年刊)-大津宮趾昭和50年作)
琵琶の湖展くる果てにさやかなり比良山頂の真白き暮雪
三井寺の観音堂より見放けおり琵琶湖の水のにぶき光りを
義仲寺の狭き境内めぐりゆく芭蕉一門の句碑ならぶなか
内面の平易直叙を貫きし芭蕉のこころ享けよわが歌
幻住庵の記が成りし跡は木々茂り古りたる大き石の五、六個


 2019年12月号「前号20首抄」
      20首抄(2019年11月号より抄出)
「五十代桓武」とあらく息つぎて称え続けし日のよみがえる    有本 幸子  
仏画なる彼岸と隔つる玻(は)璃ありて久しく見ざりし我が顏映る  上田勝博   
 久々に墓参に帰る車窓には小船行き交いて凪(な)ぐ明石の門(と)   宇田 文子
 八十になりても学ぶこと多く暮らしつつまた書く補充メモ     大津タカヱ
 見慣れない木々の葉っぱが庭中に濡れ落ち葉たり手作業となる    岡田 節子
 夏の午後冷えたるお茶の友として清(さや)けき音をさせるかきもち  川口 浩子
 夫あらばプランに精出す秋日和地図の上(え)にはや夫婦旅行す    木村久仁子
 朝霧の道にて会えば会釈して親しみ行けり個展五日目        木村 浩子
延命は硬く拒みて苦痛のみ避けてと願えばキイを打ち込む      後藤 祝江
温暖化現象なるや尾道の雁木いっぱい潮は満ち来る         小畑 宣之
本堂に人の気配はしおれども秘めやかして収録待つらし       小巻由佳子
日と水の戦うごとき困憊(ぱい)を盛夏の海の色に覚ゆる       近藤 史郎
雲ひとつなく今日の空青く澄む梅雨のことなど思わせもせず     近藤 松子
東海の荒波のごと夜を返す果てなく返す波のまにまに        佐々木孫一
忘却と風化を防ぐ戦(いくさ)なり原爆阻止の思いを継ぐは      下井  護
なじみなきアニメの世界こうまでも若者魅すと老いて知りたり    竹添田美子
吹き荒るる風は大樹を揺さぶりて音立て去りぬ姿は見せで      田中 淳子
幼年より姉と慕いし従姉はも励みきたれるピアノの音(ね)澄む    中谷美保子
胸底に熾火(おきび)のごとく燻(いぶ)る火をいまだ絶やせず人を恋うるか 中村カヨ子
麦畑黄金(こがね)に熟るる讃岐路は穂並み揺らして風吹きわたる   吉田 征子
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