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2019/12/17

2019年(令和元年)11月号

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     題字 尾上柴舟  表紙 大瀬 宏
☆研究  □『星づくり』と季吟の消息・懐紙 -古典の小径128― ....加藤定彦、外村展子
□尾上柴舟のうた224          ‥‥宮崎孝司 澤田久美子 山本光珠  
     □内面客観の道をたずねて117      ‥‥石井恵美子 柳原孝子 小巻由佳子 廣本貢一
                           上脇立哉 吉田征子 勝地健一 上田勝博
     □近現代歌人の一首【堀井美鶴】     ‥‥近藤史郎
     □【異文化assay】25 moon(月)    ‥‥田中淳子 
     □佳品嘆美134〈万葉集〉〈江戸 雪〉   ‥‥山本光珠 新井邦子
☆作品評

☆再録  □真樹の曙―旧号抄録149(1)(2)(3)-
     □他誌抄録97
☆記   □真樹サロン短歌会記           ...吉田征子       
     □後記

ご案内 -2019年11月-
真樹サロン
   日時 11月24日(日)10時~   協力
                 13~15時  短歌会
   会費 500円(10時からの来会者は不要)
   出詠 1首を担当者 新井邦子まで(SMS可)
   締切 11月15日


山本康夫の歌―2019年(令和元年)11月号
『樹の遠景』(昭和54年刊)-大津宮趾昭和50年作)
大津宮の跡かあらずか発掘の心礎の石の白く曝れいる
古墳なる石室の中に陶棺の半ば残りいて水をためいる
百穴と聞きて来たれる古墳群近江の古都をしのびめぐれり
石棺の中怪しみて目をこらす人骨などのあるはずなきを


2019年11月号「前号20首抄」  
 20首抄(2019年10月号より抄出)
片づけを「終活」という語意は我が心の辞書に記されておらず   山本 全子   
遠き世の行基の縁の山寺を守(も)らんと人ら花植え次ぎ来(く)      吉田 征子
吉備路にて耳を澄ませば聞こえくる千年越えて吹く風の音       井原 弘美
行田蓮池一面に咲けるその蓮のうてなに仏の幻影           宇田 文子
生涯を社会に貢献したという意識なくして終わるはさみし       宇吹 哲夫
汗の玉額に浮かべ盆花を野辺に採りいし母しのばるる         大津タカヱ
なじみたる窓越しの大木剪(せん)定され清(すが)しき風の通るを見たり 木村久仁子
沖縄の民意届かぬ世を嘆き友は逝きたりイジュの咲く日に       木村 浩子
早世の父のみ国に母もいま押し流されぬ歳月の潮           近藤 史郎
よく見れば都会のなかに村があり生きたる滝のくだれるごとく     佐々木孫一
日傘閉じ歩むたかむら孟宗は天を覆いてその果て展(ひら)かず      笹田四茂枝
つば広の帽子を求め備えしが一歩出(い)ずれば熱波にはばまる      柴地 暁子
家中で一か所だけを冷たくすおのずと寄りて話のはずむ        隅出志乃惠
限りなく夢のアニメを世に送り悩める人へ勇気与えし         竹添田美子
美智子さま分去(わかさ)れの歌詠みたまう誰しも思う片えはいずくに   中谷美保子
あしひきの山に焦がるるこの心身を痛むるも消ゆるものかは      日野 幸吉
夕食を早めに終えて畑には涼あり草と格闘始む            平本 律枝
洗面の鏡に笑い掛けたるは新星渋野に感化されてか          福光 譲二
今日の樹々(きぎ)ビロードのごと美(は)しく映ゆ令和の幕開く五月一日  古澤和子
医師団の四人とのその戦いについにし負けて命めされぬ        的場いく子
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