山本康夫の歌ー2019年(令和元年)7月号
『朝心抄』(昭和23年刊) ーをりをりにー
かがまりて吸殻拾ふみにくさも見なれて相応(ふさ)ふ民族となる
吸殻を拾ふ幾人見てきたる暗き思ひがしばらく消えず
運強く生きのびしことを語るときわれの心によどむ消極性
ひた押しに押されてつひに譲りしが暫し持てあます心の滓(をり)を
利己心も伴ひてのぶるわが論理押へがたなきほどの熱もつ
いひたきこといひてしまひて憤り和みゆく時己れ小さし
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