山本康夫の歌ー2018年(平成30年)9月号ー
『広島新象』(昭和34年刊) ー新秋(昭和32年作)ー
さむらいの末と伝えて世にうとく貧しく峡の村に育ちぬ
秋風に灯かげさえゆく夜を惜しむ愛の詩篇の頁とざして
潮(うしお)のごと善意のこころ胸に満つかかる新秋の夜の刻を得つ
生きてあらば大学を卒ゆるころかなどといいて直かりし子が性を恋う
客少なき夜更けの電車灯の明く見回して親し目の合う時に
枝刈りて明るくなりしいちじくの幹にその実のつぎてふくるる
さむらいの末と伝えて世にうとく貧しく峡の村に育ちぬ
秋風に灯かげさえゆく夜を惜しむ愛の詩篇の頁とざして
潮(うしお)のごと善意のこころ胸に満つかかる新秋の夜の刻を得つ
生きてあらば大学を卒ゆるころかなどといいて直かりし子が性を恋う
客少なき夜更けの電車灯の明く見回して親し目の合う時に
枝刈りて明るくなりしいちじくの幹にその実のつぎてふくるる
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