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2020/12/28

2021年(令和3年)1月号

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題字 尾上柴舟 表紙 大瀨宏
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2021年(令和3年)1月号
真樹誌上短歌大会
康夫賞 宮﨑孝司 / 年度賞 新井邦子 / 真樹奨励賞 龍野日那子,黒飛了子
真樹賞・康夫賞・年度賞受賞者競詠

研究  〈特別寄稿〉楸邨と談笑する今先生-記念の写真―       加藤定彦
尾上柴舟のうた 238        近藤史郎  岡田寿子  山本光珠  
    内面客観の道をたずねて 131     大垰敦子  澤田久美子 村上山治  川口浩子
                    月原芳子  廣本貢一  吉田征子  勝地健一                     
    近現代歌人の一首〔河野裕子〕 森ひなこ
    【異文化essay】35 細川ガラシャとShakespeare(シェークスピア) 田中淳子 
    佳品嘆美*148〈万葉集〉〈小池光〉      山本光珠  近藤史郎
作品評
書評  渡辺茂子歌集『湖と青花』     岡田寿子
    小谷博泰歌集『河口域の精霊たち』 新井邦子
    久保田智栄子歌集『白蝶貝』    森ひなこ
再録  真樹の曙―旧号抄録163(1)(2)-
    山本康夫のノートより   
    真樹のうたびと  山本康夫/三田谷啓 
    他誌抄録 111
記   真樹サロン短歌会記 102  岡田寿子       
    [随筆] 短歌とともに―「器」上田勝博
後記

ご案内 -2021年1月-
真樹サロン
   日時 1月24日(日)10時~  協力
            13~15時 短歌会
(歌会だけの参加も歓迎)
   会費 500円(10時来会者は不要)
   出詠 1首を担当者吉田征子まで(SMS可)
   締切 1月15日


山本康夫の歌
霜ふかき庭にわがゐて物とると朝飯かしぐ妻を呼び立つ
正月の宵のゆとりやこの日ごろシネマ見ざるを妻のいひいづ
子がそばに添ひつつ妻も眠りゐて部屋は変れることもなかりき
妻を子を思う心はこもり根の秘めておのづと秀(ほ)にいづるべき
                 『薫日』(昭和十二年刊)――家族篇――妻
    
      20首抄(2020年12月号より抄出)
                                  
十二支に想像の龍ありながら生ける麒麟はなぜえらばれぬ       勝地 健一  
主(あるじ)なき家(や)に残されし柿の木に実はなりて今日の夕日に染まる  金尾 桂子 
あかあかと灯ともし進む観光船の波路の空に咲き次ぐ花火          川口 浩子
色の主張あふるる野原に来て子らは花野の顔になりきり遊ぶ         廣本 貢一
緊(し)まりたる空気ゆらげりさりげなく藤井棋聖が扇子ひらけば       近藤 史郎
残暑のもと片陰選(よ) りて買ひにゆく父の遺(のこ)せる絵の額縁を      澤田久美子
手を振ればほほえむかとも白雲を時に仰ぎて草引き次ぎぬ          高本 澄江
雨つぶの木の葉に当たる音すればなぜか思えり幼き頃を           永井 妙子
身の痛く毎夜の夢にみる人よなつかしくして哀(かな)しみ残す        延近 道江 
ホームの老いら色数たがう小悪抱き時に角だし秋風にのる          松井嘉壽子
かたくなに閉ざす心をほぐすには感謝の思い抱くほかなし          松尾 美鈴
枝打ち後胸なでおろすまっすぐに伸びゆかん枝の映ゆる秋空         松永 玲子
コロナ禍に終戦の日も淡々たり不戦の誓いもマスク通して          村上 山治
去年(こぞ)逝きし犬が一瞬駆けぬける盂蘭(うら)盆のペルセウス座流星群    森 ひなこ
若者の明日に幸をと新内閣きまればまたも批判の的か            森重 菊江
七ゕ月わが胎内にありし子の墓標に栗の枝折れかかる            守光 則子
朝かげに庭のトマトの葉に留まる空蝉へふと挨拶したり           新井 邦子 
ジャカランダの紫色のスーツ着て都庁訪(と)いしは遠い日のこと       岩本 淑子
面会の叶(かな)わぬ個室で闘える夫に添いえぬ己はがゆし          岡田 節子
プランターに小松菜の種子少しまく小さなくらしの中に生きおり       折口 幸子
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