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2019/12/17

2019年(令和元年)11月号

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     題字 尾上柴舟  表紙 大瀬 宏
2019年11月号「前号20首抄」
   20首抄(2019年10月号より抄出)
片づけを「終活」という語意は我が心の辞書に記されておらず      山本 全子   
遠き世の行基の縁の山寺を守(も)らんと人ら花植え次ぎ来(く)       吉田 征子
吉備路にて耳を澄ませば聞こえくる千年越えて吹く風の音        井原 弘美
行田蓮池一面に咲けるその蓮のうてなに仏の幻影            宇田 文子
生涯を社会に貢献したという意識なくして終わるはさみし        宇吹 哲夫
汗の玉額に浮かべ盆花を野辺に採りいし母しのばるる          大津タカヱ
なじみたる窓越しの大木剪(せん)定され清(すが)しき風の通るを見たり   木村久仁子
沖縄の民意届かぬ世を嘆き友は逝きたりイジュの咲く日に        木村 浩子
早世の父のみ国に母もいま押し流されぬ歳月の潮            近藤 史郎
よく見れば都会のなかに村があり生きたる滝のくだれるごとく      佐々木孫一
日傘閉じ歩むたかむら孟宗は天を覆いてその果て展(ひら)かず       笹田四茂枝
つば広の帽子を求め備えしが一歩出(い)ずれば熱波にはばまる       柴地 暁子
家中で一か所だけを冷たくすおのずと寄りて話のはずむ         隅出志乃恵
限りなく夢のアニメを世に送り悩める人へ勇気与えし          竹添田美子
美智子さま分去(わかさ)れの歌詠みたまう誰しも思う片えはいずくに    中谷美保子
あしひきの山に焦がるるこの心身を痛むるも消ゆるものかは       日野 幸吉
夕食を早めに終えて畑には涼あり草と格闘始む             平本 律枝
洗面の鏡に笑い掛けたるは新星渋野に感化されてか           福光 譲二
今日の樹々(きぎ)ビロードのごと美(は)しく映ゆ令和の幕開く五月一日   古澤 和子
医師団の四人とのその戦いについにし負けて命めされぬ         的場いく子
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